自分を知り、職場が活きる。
50の質問でわかる、あなたの「仕事のクセ」
診断結果だけで終わりません。あなたの「仕事のクセ」と、今の立場・職場の状況から、自分の力をもっと活かすためのヒントまで探します。
仕事をしていると、こんなことはありませんか。
「もっと自分の意見を言えたらいいのに……」
「部下や上司との接し方、これでいいのかな?」
「仕事は頑張っているけれど、人との関わり方が難しい……」
人との関わり方には、誰にでもそれぞれの「クセ」があります。まず、その正体から。
人は皆、その人格の中に、5つの異なった自我が同時に存在しています。そして、その時々により、その中の一つが行動となって表面化しています。
これは、交流分析(TA)という考え方です。この5つのバランスが、あなたの「仕事のクセ」をつくっています。
厳しさ、責任感、規律。「〜すべきだ」の自我。困難を切り抜けるリーダーシップの源泉でもあります。
思いやり、受容、面倒見。「大丈夫か?」の自我。相手に安心感を与えます。
事実、論理、冷静さ。「なぜだろう?」の自我。5つの自我をどう使うかを選ぶ、司令塔の役目も担います。
感情、好奇心、創造性。「面白い!」の自我。周りの人のFCを引き出し、場を明るくします。
協調、遠慮、我慢。「合わせておこう」の自我。集団の中で仕事を進めるために必要な要素です。
お客様のもとへ最終見積もりを持って出発する直前、自分が作った見積書の納入部品の一部で金額を間違え、合計金額が数十万円ズレていることに気づきました。約束の時間はもうすぐ。
その瞬間、あなたの心はどう反応しますか。
「こんな初歩的なミスをするなんてあり得ない!」と、自分自身の詰めの甘さを責め立ててイライラする。
「お客様に提示する前に気づけて本当に良かった!」と捉え、「焦らなくて大丈夫、落ち着いてリカバーしよう」と自分を優しく励ます。
「出発まであと何分あるか、どのデータを直せばいいか」と冷静に確認し、出発する手順を計算する。
「うわ、大ピンチ!心臓バクバクしてきた!」と焦りつつも、「でも、ここから挽回して契約取れたら超カッコいい!」とどこかスリルを楽しむ。
「上司に大目玉を食らう…お客様にも呆れられる…」と、頭が真っ白になり、自分では何も決断できなくなる。
どれが正解、という話ではありません。5つとも、あなたの中にあります。このテストで測るのは、そのエネルギーの配分——どれが出やすく、どれが引っ込んでいるか、です。
自分を知る。
自分を変える。
そして、職場が動く。
さあ、50の質問から始めてみましょう。
設問と結果の解説が、あなたの立場に合わせて変わります。
今日は大切な会議のある日。普段遅刻などしないAさんが、今日にかぎって遅れてしまいました。「何考えてるんだ! 君は」。課長は大声でAさんを怒っています。
あなたはどんなふうに感じますか。直感で、下から必ずひとつ選んでください。(あとで答え合わせをします)
この折れ線が、今のあなたの「仕事のクセ」です。ふだんの素顔ではなく、職場でのあなたを映しています。
ここから先の読み解きは、すべて仕事の場面でのあなた——「仕事のクセ」の話です。ご家庭での顔と違っていても、それが普通です。人は場面によって、心の配分を変えて生きています。
5つの数値はいずれも、職場でのあなたのものとして読んでください。
今のあなたの職場を、次の質問から近いものをひとつずつ選択してください。あなたのグラフと組み合わせて、「何を意識したらいいか」をご提案します。
エゴグラムは、自らの努力で変えることができます。言い換えると、「なりたい自分は、自分で創ることができる」ということです。
「能力がないから」「環境が悪いから」と片づけてしまえば、そこで終わりです。環境のせいにしても、他人のせいにしても、何も変わりません。でも、確実に変えられるものが一つだけあります。自分です。心の中にない物を捜す必要はありません。心の中に間違いなく存在する、でも少し後ろに引っ込んでいる自我を、引っ張り出せばいいのです。
ここまで見てきたのは、あなたの内側です。どの自我が、どれだけ働いているか。車にたとえるなら、エンジンの話でした。
仕事の場で問われるのは、後者です。高いNPを持っていても、その場で使えなければ、相手には届きません。逆に、エンジンが小さくても、運転のうまい人がいます。
では、その「運転技術」は、どう測ればいいのでしょうか。ここで、少し厄介なことが起きています。
そもそも「社会人基礎力」という言葉は、ある食い違いから生まれました。経済産業省が、企業と学生の双方に「何が足りないか」を尋ねたところ、答えが噛み合わなかったのです。
同じ人を見ていながら、評価が噛み合っていません。大卒就職者の約3割が、3年以内に退職しています。その理由のひとつが、この「雇用のミスマッチ」です。応募者が自社の望む能力水準を満たさない、と答えた企業は61.7%にのぼります。
この食い違いを埋めるために、経済産業省は2006年、これらの力を「社会人基礎力」と名づけ、3つの力と12の要素に整理しました。曖昧な言葉のままでは、教えることも、測ることも、伸ばすこともできないからです。
「主体性は大事だと思いますか」と聞いても、何も測れません。全員が「はい」と答えます。「あなたに主体性はありますか」と聞いても、同じことです。本人の自覚と、周囲の評価が、そもそもずれているのですから。
職場の中でも、同じことが起きています。自分ではできているつもりの力ほど、周囲の評価とずれているものです。